まくら株式会社
河元 智行氏

2024年6月定例会にて「徹底的に楽天SEO!~楽天ECで永続的に勝ち続けるための具体的なSEO対策術~」と題して、まくら株式会社 河元 智行氏に、今回はebsとして単独インタビューさせていただきました。
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講師: まくら株式会社 河元 智行氏

―楽天SKUプロジェクトにおいて、「①既に集客力がある商品、②既に販売実績がある商品、③消費者(お客さま)の商品検索の切り口が異なる商品。これらはSKU結合しない方が良い」とのお話でした。これらの他にも結合しない方が良い条件はあるでしょうか? また、それらには当てはまらない「こんな失敗例・逆に成功例があった」のような例があれば教えてください。
河元 智行氏:
商品検索の切り口が異なる商品のほか、ユーザーのターゲットが違う商品、コンセプトやテーマが違う商品、サムネイル画像が明らかに違う商品などは結合しないほうがいいでしょう。
商品を統合することにより、レビューや売上が集約されることになります。そのことにより、ランキングや検索への好影響が期待できます。一方、検索結果において、複数商品が検索画面に表示される、いわゆる面で取れていた商品が点になることにより、アクセスが減少してしまったという失敗例もあります。
―「楽天SKUプロジェクトへ対応していることが、楽天セマンティック検索で直接的に有利に働くように加点されるようなことはない」とのお話でしたが、SKU商品属性がAIを活用したセマンティック検索において評価要素なのであれば(間接的には有利に働くのであれば)、やはり、SKUプロジェクトへ対応済み(SKU商品属性をしっかり登録済み)である方が有利、対応した方が良いと考えて良いでしょうか?
河元 智行氏:
「楽天SKUプロジェクトへ対応していることが、楽天セマンティック検索で直接的に有利に働くように加点されるようなことはない」
伝わり方が少し違っていたのかもしれませんが、逆で有利に働きます。
楽天SKUプロジェクトにおいて、商品属性を含めた商品情報をしっかりと丁寧に作ることが、将来的にはセマンティック検索を含めて、有利に働くことはあるかと思います。
加点されることがないというお話は、SKUプロジェクトに対応しているかの可否によって、検索のアルゴリズムに加点されることはないというお話の流れだったかと思います。インプレッションへの影響ではなく、クリック率向上への好影響があり、結果としてアクセスや売上が増え、検索順位の上昇が期待できるのではないと考えています。


―「楽天コンテンツページ機能で作成したページ(コンテンツ)は、いわゆるSEOの観点で有益なページ(コンテンツ)であれば、楽天でもGoogleでも上位へヒットするようになるでしょうか? どちらか一方へ向くと、もう一方では(上位)ヒットしないといったようなことにはならないでしょうか?
河元 智行氏:
楽天コンテンツページ機能はリリースされてみないと、検索でどのような影響を与えるかは判断が難しいですが、楽天のコンテンツページに限らず、ユーザにとって「有益」か?、ユーザが人生の中での大切な時間を費やして記事コンテンツを読むほど、有益な情報であるのか?という基準で考えて、有益であれば、自然とSEO対策になると考えるほうがいいかと思います。
どちらか一方へ向くと、もう一方では(上位)ヒットしないといったようなことにはならないでしょうか?という問については、ヒットしなくなると思います。
どちらか一方に振り切らなければ、結局、全く存在価値のないコンテンツページになる恐れがあります。
総合的に浅く広くの記事コンテンツほど、無意味なものはありません。そのような記事の量産は時間の無駄だと思います。
例えば日本の社会的課題を解決できる、世の中をよくすることができるような、パーパスのある記事コンテンツを、皆さまのようなECで得た専門知識を交えて作ることができれば、必ずAIやGoogleは評価してくれるはずです。
―楽天検索において「AIに選ばれる商品を作るべき」とのお話で例を頂きましたが、例を頂いたものの他に評価の対象となる・これからなりそうな要素があれば教えてください。
河元 智行氏:
少し論点が違うかも知れませんが、「AIに選ばれる商品を作るべき」というのは、小手先のテクニックが通用しなくなる世界がくる。その世界が来る前に商品開発やブランディングをしっかりやっておく必要があります。つまり、ロボットに選ばれることを目標にするのではなく、人間に選ばれることを目標にしていくという考え方が必要です。AIは人間に近づいた生き物です。
人間に選ばれる要素は、ブランディング力。それに尽きると思います。
○講演タイトル
「徹底的に楽天SEO!~楽天ECで永続的に勝ち続けるための具体的なSEO対策術~」

○講師プロフィール
まくら株式会社
代表取締役
河元 智行氏

2004年、日本初のモバイル向けロボット型検索エンジン「クルーズ!」の新規事業での企画立案に参画。その傍ら、SEOのノウハウを生かし、自ら複数のアフィリエイトサイトを運営し、月300万円以上の収入を得る。その実体験から、年々変化するSEOに対応し、ノウハウをアップデートしている。
現在は、枕に専門特化した企画・開発、販売を行う、まくら(株)の代表を務める傍ら、EC-UPなど、楽天向けの業務支援ツールを提供するECデータバンク(株)の取締役、及びメディアサイトの運営やSEO対策を代行する専門企業、グルーヴ(株)の代表取締役も務める。
グルーヴ(株)では、SEOのスキルを生かし、自社でもメディアサイトを運営。「母の日」で検索上位の「母の日.me」や、「父の日」で検索上位の「父の日.jp」は、現在でも、Google、Yahoo!の検索で1ページ内に位置している。


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